今年の読書総括
読書ブログを持っていたのに、いつのまにやら感想を書くのが億劫になり、放置状態になってしまいました(ダメダメ私^^;)
今年は例年にも増して読書数が少なくなってしまい、反省しています。27冊でたぶん記録は伸びそうにありません。
言い訳するわけじゃないけど、仕事を終えて夕飯を食べてさぁ読書と思うとあっという間に眠りに落ちてしまうんです。
そんな私が12月に入ってから家事や昼寝や年賀状書きを放り投げて、一日で読んでしまった一冊が角田光代の「森に眠る魚」でした。
「対岸の彼女」も重たかったけど、この「森に眠る魚」もそれ以上に重たい一冊でした。
東京の文教地区の街で知り合った5人の母親が育児を通して知り合い、子供の受験を通していつしか崩れていくその関係。
あの音羽の殺人事件を想像させる内容で、ものすごく怖いです。
この人の書く人間関係、女性特有のねたみや孤独感、底知れぬ心の闇があまりにうまく描かれすぎていて、さすがの私も翌日まで読後感をひきずりました。
うちは小学校も中学校も公立だから、それこそこの小説のような思いはせずにすんだけど、確かによそのお子さんと比べて自分の子が劣っていると母親の評価がそれで決まるような気がして落ち込んだりするんです。
昔、次女が幼児教室に通っていたとき、かるたを取れないことにかんしゃくを起こしてひっくり返ってバタバタして大泣きした時の情けなくて自分が泣きたくなったこと・・・昔の嫌な自分を思い出しましたね、この小説。
ほんと、恐ろしい小説ですよ。子供がいなくても女性ならきっと理解できるだろうし、子供のいる人はきっと覚えがある怖さだと思います。
そして登場する5人の女性の中で自分をどの人かにあてはめるし、他の4人も友達と重ね合わせて読んでしまうと思います。
ということで、今年一番印象に残った本は「森に眠る魚」をあげて締めくくることにしましょう。
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コメント
怖い本をお読みですね…(笑)
私は女子高にいたので女同士の争いの怖さは
身をもって体験済みです…
今の職場の穏やかな女同士が嘘のように心地良い~
なんて…私の知らないところで何か起きてたりして?うっはは~
…やっぱ怖!(爆)
投稿: さん♪ | 2008.12.27 18:28
受験生を持ったママ同士で、
戦友の親同士の気持ちはあるけど
そこまで重いものは持たなかったです。
たぶん、うちがアホだったのと
戦うには相手が強すぎたのかと。(^^;)
あの事件、私も記憶にあります。
その怖い話を読んでみたい気持ち半分、
今、やっと一巻を読み終えた「三国志」を読まねばならない気持ち半分で
先になって文庫になった頃に読んでみようと思いました。
この方の本は実は読んだことがないのです。
他の本もみんな重いの?
投稿: 陶片木 | 2008.12.27 23:19
さん♪ちゃん、 陶片木さん、こんばんは~。
コメントありがとうございます。
さん♪ちゃん
今日もお疲れ様です~。
>私は女子高にいたので女同士の争いの怖さは
身をもって体験済みです…
私も女子高よ~。
でも居心地良かったかも~^^周りで色々話は聞いたけど^^;
私ってあんまり巻き込まれないタイプかも。気づかないのよ(爆)
>なんて…私の知らないところで何か起きてたりして?うっはは~
…やっぱ怖!(爆)
知らないほうが穏やかに仕事できるじゃない?
なるべく聞かないようにしていまーす^^
陶片木さん
三国志を読み終えるころ、お貸ししますよ。
新年会にもっていきますので、それまでに読んでおいてください(笑)
この本は受験したくてするというより、お母さん達との関係を終わらせたくて
それぞれ受験に突入していく感じなんです。
すごく怖いです。
でも、ドラマにしたら面白いだろうと思います。
投稿: ぶんぶん | 2008.12.28 19:13